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漢方治療とは

漢方薬の治療は「根本治療」。不調の根本から改善していきます。

漢方薬の多くは数種類から数十種類の生薬を組み合わせて作られています。この生薬は1つずつが薬です。いわば病院で処方される1つの薬とも言えます。

漢方による治療は「根本治療」といわれ、漢方薬は病状や体質に合わせ、体の根本的なところからの改善を目的に処方されます。さらに漢方薬は、副作用が出にくいように、先人達が歴史的時間をかけて吟味してきたお薬です。

漢方治療の流れ

1.カウンセリング
まず初めに、お悩みの症状について詳しくお聞かせください。些細なことでもお気軽にお話いただければと思います。
2.初回投薬
カウンセリングに基づいて、約2週間分の漢方薬を処方します。食生活や生活習慣に関するアドバイスもいたします。
3.内容調整
最初に処方した分の漢方を服用してもらい、変化などを伺います。場合によっては処方内容を調整することもあります。
4.経過観察
処方内容を調整したり減らしたり、症状の変化を診ながら治療を進めます。いつでも気軽に相談にお越しください。

初回の投薬について

最初は薬の反応や患者さまの体との相性をみていきます。
初回は2週間ぐらいのお薬をお渡しすることが多いですが、これは体の反応や漢方薬が服用していけるかを確認する大切な期間です。この期間に気付いたことを次回お聞きし、ご自身に合う漢方薬が選定されていきます。ここで自己判断から、効かない、漢方薬は自分に合わないといった判断をくださないよう、ぜひお願いいたします。

服用の仕方

漢方薬は通常、食前(食事の30分前)または食間(食後2時間ほど)の服用を指示されることが多いです。
薬によっては1日3回または2回と指示されているだけのものもあります。しかし、飲み忘れたら、食後に服用しても結構です。

自己判断での服用中止や服用内容の変更は避けてください
よく、調子が良くなったからと自己判断で薬の飲み方を減らされる方がいらっしゃいますが、自己判断は甘くなりがちです。病状が残っているのに、治療の機会を逃すことになる方をよくお見かけします。一度治りかけた病状が復活すると、病状が強くなってしまい、より治しにくくなることもあります。自己判断ではなく、医師や薬剤師に相談するようにしてください。

服用の期間

服用期間の基本
症状にもよりますが、基本は3ヶ月を目処に服用してください。
これは、人体を構成している細胞が平均約100日で新しく再生するからです。(白血球のような寿命の短い細胞は4、5日で入れ替わり、心臓の細胞なら4ヶ月、肝臓や胃、肺等の内臓器官になると約半年。筋肉の場合は、9ヶ月で新しくなります。)
耳鳴り、目の症状、前立腺、胃下垂、頻尿、腰やひざの痛みなどは、漢方を服用して3カ月ぐらいから症状の改善が見られれば、順調なペースで進んでいるとお考えください。
長期の服用になる場合
胃の弱い方や代謝の弱くなっている年配の方は100日アトピーなど皮膚疾患の場合は半年を目安に服用します。
漢方は不調の根本にアプローチするため、症状によっては長期の服用になる場合があります。安定剤や睡眠薬、強い炎症止め(ステロイド剤など)を使わないといけない病状は、漢方薬の治療でも長くかかることが一般的です。
心の問題での服用
心や神経の症状は、季節や生活環境によっても変化します。体に対しての確実な自信ができるまでは、服用を続けられることをお勧めします。改善してきたから減らしたいという場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
年齢による症状での服用
お医者さんから『年のせい』とされる症状は個人差が大きいため、漢方薬の服用に目安がありません。漢方薬を続けることで症状が進むのを随分と改善してくれます。自分に合った漢方薬を続けていると、徐々に体調が良くなり病気を寄せ付けにくい体になっていきますので、服用をしていく中で体調を見ながら医師や薬剤師と相談して服用内容を決めていきましょう。