「漢方薬の服用」と「食生活の見直し」の2つを主軸に、治療を進めていきます。
まずは、皮脂を悪化させる要因を見つけだします。その上で、身体全体のバランスを整えるための漢方薬の服用と、食生活の改善を進めていきます。
油っこい食品、チョコレート類、ピーナッツ、濃いお茶、コーヒー、チーズ、バター、アルコール類、トウガラシ料理などの食品はできるだけ控えるようにし、冷たい物や水分の摂りすぎにも注意、菜食中心の食事をお願いします。
ニキビの改善で処方する漢方薬は、ニキビの炎症を抑える薬と便秘薬、あるいは月経前症候群の薬を合わせたりします。
免疫機能のバランスの乱れとなっている原因を調べ、免疫機能を調整する漢方薬を処方します。
アトピー性皮膚炎のような免疫バランスの乱れから生じる病気は、免疫を調整する漢方薬を用いて、症状の改善を図ります。
そもそもアトピーの症状は、細菌よりも小さな異物(ウイルスや花粉など)を駆除するリンパ球が増えすぎ、異物に対して過剰な反応を起こしている状態です。漢方にはリンパ球の増えすぎを抑制する作用があることが基礎研究で確かめられており、最近は海外でも漢方の免疫調整作用が注目されています。
もちろん、免疫のバランスを崩している根本的な原因は人それぞれですので、まずはその人の免疫バランスが崩れている原因を調べ、それを改善する漢方薬を使っていきます。ひとりひとり免疫バランスの乱れ方・程度が違うため、処方内容も異なります。
最近良くあるケース
冬でもアイスクリーム等冷たい食べ物や飲み物を好む方で症状が重くなっています。冷たいものの摂り過ぎは体を冷やし、肌に栄養を供給する血行を悪くします。また、胃腸も冷やすので、当然そこから分泌される消化酵素の活性を下げ、慢性的に消化不良の状態を作ります。
特にタンパク質の消化不良は体内に異種タンパクを増やすことになり、これが消化管の弱った部分に触れたりすると、過剰な免疫反応を惹起することになります。この場合は、まず食生活の改善をはかり、体を温める薬を使います。
1ヶ月分の目安として12,000円(税別)程度でお考え下さい。
おおよそ1日分が400円(税別)~ですが、皮膚疾患は、遺伝や体質的な要素が大きい方もいるため、複数の生薬を組み合わせて服用していただくことが多くなります。金額も服用期間も、一人ずつ異なります。服用している間は症状が改善しても、服用をやめたら元に戻ってしまう場合もあるため、症状の変化を確認しながら微調整を行います。